映画とお酒

『シネマに酔狂』バーテンダーが語る映画とお酒 #34「サウンド・オブ・ミュージック」

『シネマに酔狂』

バーテンダーが語る映画とお酒 #34「サウンド・オブ・ミュージック」

〜映画を彩る名脇役たち〜

Bambooキネマ倶楽部の作品に合わせてご紹介した、
映画とお酒にまつわるコラムです。

第34回作品『サウンド・オブ・ミュージック』1965年米国

1965年に公開されたロバート・ワイズ監督、ジュリー・
アンドリュース主演の映画史に残る傑作ミュージカル。
アカデミー賞では作品賞、監督賞ほか5部門受賞。

1938年、オーストリア・ザルツブルグ。
忍び寄る戦争の影、トラップ家の家族の物語とあって、
作品中、お酒のシーンはパーティーのシャンパン程度。
ピンクレモネードなんて洒落た飲み物がこの時代にある、
しかしこれはノンアルコールであろう。。
そこで今回も私の独断と偏見でお酒を紹介します

『エーデルワイス・スノーフレッシュ』(ビール)

「ドレミの歌」「私のお気に入り」など数々の名曲と
共に作品の核となる歌「エーデルワイス」
学校や音楽の授業で馴染みある人も多いだろう、そこで
オーストリアのビール「エーデルワイス」をご紹介。

作品中、この曲に限らず前半と後半に二度以上歌われ、
シーンでの曲や歌詞の意味付けが違うところが興味深い。

「エーデルワイス」前半では古風で厳格なトラップ大佐が、
元々は歌や芸術を愛する人物である事が彼の弾き語りによって
表現され、マリアの登場によって大佐や家族に
少しずつ変化が起き始めていることが分かります。
後半では自らが反対していた音楽コンクールに参加し、
祝祭劇場でナチスの監視下のもと、祖国への誇りと愛を
自国の大衆、またナチスに向けて歌い上げる。
優勝を得るほどのトラップ一家の素晴らしい好演によって、
表彰式の発表までの時間を稼ぎ、見事に脱出したのは
皆さんご存知の通り。

オーストリアの国花であり、ドイツ語で
Edel(高貴な)Weiss(白)と言う意味。
このスノーフレッシュは、
ピュアなアルプスの水と、地元の麦芽・ホップで醸造された、
伝統的なヴァイス(小麦)ビールです。
そこにアルペンハーブ(エルダーフラワー、ミント、アルニカフラワー、
ラビジ、ナツメグ、マルメロなど)をブレンド、
ボトルにはアルプスの雪や山々がデザインされ、
この作品の世界観にとても良くマッチします。

元々あった銘柄ですが、スノーフレッシュは2006年発売。
クラフトビール人気や低温コンテナでの輸送などで、
EU圏で人気となり、日本でも入手可能なので是非!

冬に、完全に一度凍らないと美しく咲かないという。。

「高貴な白」別の意味で映画やトラップ一家に繋がりそうだ。。

『サウンド・オブ・ミュージック・マルコヴィッチ』(ワイン)

作品の大ヒットもあって映画の舞台であるオーストリア、
ザルツブルクを観光で訪れる人も多いようで。
ビールに加えてオーストリアはワインの産地、そこで
「サウンド・オブ・ミュージック」をイメージしたラベルの
マルコヴィッチをご紹介。

マルコヴィッチ醸造所によるもので、品種はグリューナー、
ヴェルトリーナー、ブルゲンラント州を象徴する辛口の白ワイン。
色調は明るく透明感のある輝いたイエローで、
ピリッとした風味で爽快感があります。
他にモーツアルトやクリムトなどの商品もあり観光の
お土産など含めとても人気のワインです。

ドイツに比べ温暖な気候、アルプスからの冷たい風と、
地中海から風、ドナウ川や湖、山々からの澄んだ水が
豊かなワイン生産の土壌となっています。
オーストリアはオーガニックの聖地とも呼ばれており、
全ての農作物の約20%がオーガニック栽培。
近年はナチュラルワインが広く世界で流行しており、
オーストリアワインに更なる注目が高まっています。

また、オーストリアのワイン文化で外せないのがホイリゲ。
「新酒」を意味し、香りと酸が際立つものが多く、
国内で愛される存在です。毎年11月11日がホリイゲの日。
オーストリアワインは生産量の79%が国内で消費される為、
日本で見かけることは少ないですが、
お店で見かけたら是非一度試してみてはいかが。

修道女のマリアがお酒を掲げて高原で唄っている。

何ともユニークなラベルですが、自分の道を探し求め、
修道院を出て、愛に生きることを決めた彼女の事ですから。

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